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箱田 照幸; 橋本 昭司; 小嶋 拓治
Bulletin of the Chemical Society of Japan, 75(10), p.2177 - 2183, 2002/10
被引用回数:8 パーセンタイル:37.18(Chemistry, Multidisciplinary)電子ビームによる排ガス中クロロエチレン(TCE)の分解処理技術の開発に関する研究の一環として、異なる濃度の酸素や水分を含む空気中の、5~75ppmvのTCEに電子ビーム照射を行い、その分解について調べた。その結果、水分及び酸素濃度がぞれぞれ300及び5000ppmv以上の条件で、TCEは効率よく分解することがわかった。この結果に基づいたTCEの連鎖分解機構を考察した。また、TCE及び分解生成物の無害化に関して、電子ビーム照射による分解とアルカリ水溶液による分解生成物の加水分解の組み合わせにより、低吸収線量でTCE及び分解生成物を無害化できることがわかった。
箱田 照幸; 廣田 耕一; 橋本 昭司
Proceedings of 5th International Symposium & Exhibition on Environmental Contamination in Central & Eastern Europe (CD-ROM), 7 Pages, 2001/09
トリクロロエチレン(TCE)汚染ガスの電子ビームによる無害化技術の基礎的データを得るために、異なる水分濃度(0.3~1%)の空気に含まれた初期濃度5~55ppmのTCEに電子ビーム照射し、分解効率及び生成物について調べた。また生成した二酸化炭素濃度から、TCE及び生成物を完全に酸化分解するために必要な吸収線量を求めた。その結果、上記の初期濃度いずれの場合にも、0.8kGyで95%の分解効率が得られた。またジクロロ塩化アセチル、ホスゲン、二酸化炭素及び塩化水素あるいは塩素が生成していることがわかった。これらの生成物を完全に酸化分解するためには、5及び10ppmVの場合で12及び15kGyが必要であった。また照射ガスをアルカリ水溶液に通ずることにより生成物をガス相から完全に除去でき、かつ一部の生成物は水溶液中で加水分解により無害化できることが明らかとなった。乾燥空気中でも行った同様の実験から、分解機構について考察を行った。